【HGVC】ハワイ・タイムシェア購入には公証手続きが必要?実体験レポートで解説

ヒルトンのバケーションズクラブは、単なるホテル会員権ではありません。 購入するのは「タイムシェア」と呼ばれる物件の一部所有権であり、ハワイ州の土地登記が伴う正式な不動産取引です。 そのため、公証人による正式な手続きと多くの署名書類が必要になりますが、それがむしろ安心材料でもあります。

今回は、実際に体験した手続きを、書類付きでご紹介します。

提出する書類群

合意事項確認書

契約内容の要点を確認し、16か所にイニシャル、1か所に署名をします。 氏名のローマ字イニシャル(例:HT)を記載する必要があります。 事前に説明された内容を理解していることの証明です。

購入契約書

不動産の購入契約を正式に交わす書類です。 名前や住所などが記載され、内容を確認して署名します。 権利は連名で所有され、物件に関する登記の基礎となる書類です。

譲渡証書

所有権を買主に譲渡するための正式な登記用書類です。 公証人が関与するため、書き間違いは訂正できない点に注意が必要です。(予備用が入っているので、書き損じたらそちらに記載し直しが必要となります)

譲渡税証書

ハワイ州に支払う譲渡税に関する申告書です。 税金は登記費用に含まれているため、追加支払いは不要ですが、署名が必要となります。1名のみで済みます(代表者)。

決済サービス提供者開示書

エスクロー会社などの決済代行業者に関する情報開示書です。 こちらも署名が求められますが、内容自体は確認のみでOK。

約束手形

ローン契約に基づく「支払いの約束」を書面で明記する書類です。 返済額・支払日・利息などの詳細が記載されます。

抵当権設定証書

一括購入ではなく、ローンで購入する場合に、ローンの担保として物件に抵当権を設定するための重要書類です。 これも公証が必要な書類で、署名の訂正はできません。

クレジットカード自動支払いプラン承諾書

ローンの毎月の支払いをクレジットカードで自動引き落としするための申請書です。 カード情報や署名を記入する必要があります。 ローンにて分割払いをすることになりますが、それを、クレジットカード払いとすることで(ヒルトンのクレジットカードではなくてもOKです)、日本の中にだけおけるローンの支払枠に影響しないのと、毎月の支払いがクレジットカードで行えるので、ポイントやマイルを貯めるのにも有効です。ただし、実質的にはローンになるので、余裕資金で購入するということをきちんと考えて購入しているのであれば全く問題は無いと思います。

サービシング開示説明書および通知書

ローンの管理を行う会社(サービサー)についての説明資料です。 誰がローンを管理するかの透明性を確保するための書類です。 こちらも各ページに署名が求められます。

クロージング開示書・受領書

ローン費用や登記手数料などの詳細を記した受領確認書。

開示説明書等受領書

リゾート交換やタイムシェア内容に関する説明書の受領確認です。

契約の内容

契約の要点(価格・オファー内容など)をまとめた最終確認書類です。

海外在住者証明書

アメリカ国外に居住していることを証明する税務関係書類です。 アメリカでの源泉徴収を免除してもらうために提出します。

HGV MAX特典開始時期に関する開示

新たに付与される会員特典が、いつから利用可能かを明記した書類です。 署載内容は「保管書類」にも反映されます。

ヒルトンオナーズポイント特典受領書

契約時に特典として付与されるヒルトンオナーズポイント(ヒルトンホテルで利用できるポイント)数を証明する受領書です。 ポイント数は紙面の上部に明記されており、内容確認が求められます。

アップグレード申込書追記事項

アップグレード契約時に発生するポイント変更や手数料について記載。 旧契約の継続や支払い条件の変更にも関係する重要書類です。 両名の署名が1箇所ずつ求められます。

瑕疵担保保証書

アップグレードにより引き渡される新リゾートについての保証書です。 公証人の確認が必要な法的文書の一つとなっています。 書き間違えは修正不可のため、注意して記入する必要があります。

アップグレード譲渡税証書

アップグレードに伴うハワイ州への譲渡税申告書類です。 別途支払いは不要で、申請のみで完結する簡易な書類です。

エスクローリリース申請書

旧契約物件の購入資金を新契約に移すための資金移動申請書です。 エスクロー会社の処理のために提出される重要な書類。 アップグレード前の物件で支払った支払額(金利除く)を、アップグレード後の物件の頭金に充当するイメージです。

これらの書類を見ると、タイムシェア契約はただの「ホテル予約」ではなく、 法的にも不動産登記・税務・金融を伴う本格的な手続きであることがわかります。 そのぶん安心して所有できる権利となるため、手続きは面倒でも価値があるのです。